ナンパされた

こんな年恰好なので、ナンパと言う単語には、最近トンと縁がございませんでした。
でもそんな私にも熱烈なラブコールが!!

暗い夜道ぽてぽてと歩いていた所、呼びかける声が。最初は怖かったので無視していましたが、再度悲しげな声がしてきます。
振り返ってみましたが、そこには何もありません。いや〜〜〜〜、めっちゃ怖い〜〜〜〜〜！ととっとと目的地に向かいました。

そして用事も終わり、元来た道に戻ります。
さっき声がしたあたりまで戻るとやはり悲しげで、そして弱々しい声がします。
よく目を凝らしてみると白い子猫が小さく震えています。

ここまで引っ張っていて猫かよ。
という突っ込みは無視して次進みます。

この子猫。尻尾だけ真っ黒で、でもかわいい顔立ちをしています。
逃げるかなーと思いながら恐る恐る手を伸ばしたら、意外にもなでさせてくれます。
ちょっとなでただけでゴロゴロ言ってきます。うぅ、かわいい。
そしてこの子猫、大変フレンドリーで自分からこっちに寄ってきます。なでている手を止めたら、なでろと言わんばかりにニャーと鳴く。うぅ、かわいい。

しばらくなでて遊んでいましたが、次なる用事に行かなければなりません。立ち去ろうとしたらなんと付いて来るではありませんか。ついてきちゃダメだよ、車に惹かれるよ、と言っても判ってくれません。にゃーと付いて来るばかりです。
我が家には、猫嫌いの母と、私の宝物の大量のぬいぐるみ達がいるため、猫を飼う事は到底かないません。猫好きの友人に紹介しようかとも頭を掠めました。でも次の用事の時間です。心を鬼にしてその場を立ち去りました。
ちょうど通りかかったお姉ちゃんにその子がニャーと鳴いている隙に。

久しぶりにナンパされて嬉しかったよ。
猫だったけど。