会社で平和に仕事をしていました。
時は午前十時前。一日が始まったばかりで疲れや中だるみもなく、皆で月初めの事務処理を黙々としていました。

10時になると会社の隣のスーパーが開店になります。
このスーパーはかなーりお値打ちで産直品が多く、しかし週に二度しかオープンしないし午前中のみの営業のため、開店日には多くのおばちゃんたちが開店前から並んでいます。

おそらくはこのおばちゃん狙いで市議会選挙に立候補している候補者が街頭演説しに来ました。
この立候補者はおもむろにこう言い出しました。

「今の福祉はなっていません！！！！今行われている社会福祉は本当の福祉ではありません！！！！！」

ブーーーーーーッッッ！！！！！
会社にいた皆で吹き出しちゃいました。
えっ！？何々!?私たちに喧嘩売ってるの！？
私たちって偽者の福祉で金稼いでるってこと！？

うちの会社の大元の親会社のゆかりの有る政党の立候補者さんではありますが、きっとスーパーの隣に票もとの会社の福祉の会社があるとは夢にも思わなかったのでしょう。ひたすら10分間現状の福祉を非難して非難して非難しまくる演説を行っています。
ちょいと笑えます。

手と目は仕事に精を出していますが、興味が起きそうな出だしの演説もあって耳は自然と候補者の演説を聞いてしまいます。
しかしよくよく聞いていると薄っぺらな福祉論を述べているだけです。本当に上っ面だけな内容。それを行うための財源も現実的には不可能なものを当てにしている状況。
こんな演説をただだらだらと述べているだけの立候補者の薄っぺらさが見えただけでした。

今の状況を非難するだけなら誰でも出来る。
仮しも条例を動かせる権限を持とうとするのならば非難して夢想論を掲げるだけではなく、現場の底辺者を納得させるだけの理論を持って理想論を掲げていただきたいものです。